こんにちは、ARTE DENTAL CLINICです。 今回は、舌苔(ぜったい)についてお話します。
歯磨きは毎日欠かさずに行いたい日常習慣のひとつ。皆さんは舌は磨いていますか?舌のケアは何もしていないという方は多いのではないでしょうか。
舌を鏡で見てみると舌の表面が白くなっていたり、黄色くなっていませんか?
舌が汚れていると歯磨きの効果が半減する?
舌が汚れていると、歯磨きをしていても歯の表面に細菌が付いてしまうリスクがあると言われています。
舌苔は口臭の発生源となったり、誤嚥性肺炎を引き起こすきっかけになったりすることもあります。
うっすらと白くなっている程度で、舌本来の色が透けて見えるようならあまり問題はありませんが、白い部分が厚みがあったり、黄色みがかかっていたりする場合などは舌苔が蓄積している可能性があります。
歯磨きの重要性は広く認識されているので、毎食後、丁寧に磨くことが習慣になっている方も多いと思います。しかし、舌苔が付いたままの状態では、歯を磨いても歯磨きの最中に舌の菌が歯の表面に付いてしまうリスクがあります。
歯磨きだけではなく、舌磨きも習慣化することがお口の中の健康維持のためにとても大切です。
舌の汚れは口臭や誤嚥性肺炎の原因にも
舌苔を放置していると虫歯や歯周病に加え、口臭のリスクも高まります。口臭の原因菌のほとんどが舌苔に存在しているためです。
そして、高齢者や病気などによって飲み込む力が低下している人などに気をつけていただきたいのが、舌苔が原因となる誤嚥性肺炎です。誤嚥性肺炎は、唾液や食べ物などと一緒に最近が誤って気道や肺に入ってしまうことで起こります。
舌苔は放置すると細菌を増殖させます。喉に近い部分に多くの最近が存在している状態になり、飲み込む力が低下している場合などは謝って気道や肺へと吸引されてしまうリスクが高くなると考えられます。口臭や誤嚥性肺炎の対策として舌苔を習慣にしていきましょう。
舌磨きは起床時、3~4回かき出すだけでOK
舌磨きのポイント
1 舌専用のブラシを使用する
舌表面はやわらかく繊細なので、歯ブラシでこすると傷つける恐れがあります。舌磨き専用のブラシを使いましょう。歯磨き粉は使用しないでください。
2 舌の奥から手前にかき出す
舌の前のほうから奥へとブラシを動かすと、喉にあたって吐き気をもよおしたりする場合があります。こうした嘔吐反射を防ぐためにも、舌の奥から前に向かってやさしくかき出しましょう。
3 かき出す回数は3~4回で十分
舌表面の汚れは、舌専用ブラシで3~4回程度軽くかき出す程度できちんと落とすことができます。あまり回数が多いと舌を傷つける原因になるので気を付けましょう。かき出した後は水でぶくぶくうがいをして、口の中をしっかり洗浄することが大切です。
舌磨きを行うタイミングは朝食前がベストです。就寝中は唾液の分泌が減ることで細菌が繁殖しやすい状態になります。そのため、起床時の口の中は驚くほど汚れています。もちろん舌も例外ではありません。
歯磨きは毎食後に行うのが基本ですが、舌磨きの場合は朝の1回だけで舌苔予防につながります。もし舌の汚れが気になる場合は、夜にもプラスするとよいでしょう。ただし、あくまでも「こすらない」「回数を増やし過ぎない」ようにすることが大切です。
舌全体に細菌が付着した状態のまま朝食をとると、食べ物と一緒に細菌を飲み込んでしまう可能性があります。舌磨きをぜひ毎朝のルーティンにしていきましょう!