こんにちは、ARTE DENTAL CLINICです。
歯を抜いた後、数時間経つと麻酔が切れ、徐々に痛みが出てきます。
多くの場合、2〜3日程度で痛み止めが不要なくらいまで痛みがひいていきます。
しかし中には、「ドライソケット」という症状に悩まされ、傷口が治るのに時間がかかるケースもあります。
今回は、ドライソケットの原因とその対処法についてお話ししていきます。
ドライソケットとは?
抜歯した後しばらくは、歯茎に穴があいたような状態を抜歯窩(ばっしか)と言います。
この抜歯窩は、歯を抜いた後できる血の固まり(血餅:けっぺい)がかさぶたのような役割をして、自然に塞がれ歯茎ができて治癒していきます。
しかしドライソケットを発症すると、抜歯窩が塞がれず歯茎の下の骨が露出したまま細菌感染が起きてしまい、抜歯後数日経ってから強い痛みを伴います。
ドライソケットになると、10日〜2週間、長い場合で1ヶ月ほど痛みが続いてしまいます。
ドライソケットの原因
ドライソケットは血餅ができない、もしくは剥がれてしまうことで発症します。
抜歯後にご説明する抜歯後の注意事項で
しばらく強いうがいはしない、抜歯窩を必要以上に触らない、抜歯当日は飲酒・喫煙・激しい運動・長い入浴は控える、、、などが注意事項の項目にあります。
これらが、ドライソケットの原因であり、予防するために気をつけてほしいことなのです。
他にも、免疫力の低下のため細菌感染を起こしやすい状態であった、など全身の状態が原因となるケースもあります。
ドライソケットの予防
強く頻繁なうがいを避ける
ドライソケットを防ぐためには、とにかく血餅を作ることが必要です。
そのため、強いうがい・頻繁なうがいはその妨げとなってしまいます。
抜歯後しばらくガーゼを噛んでもらうのは、止血を行うとともに血餅を作るためです。
抜歯当日は、どうしてもにじむ程度の出血はあります。
吐き出した唾液と混ざるとすごい量の出血に感じますが、実際はわずかな出血量であることがほとんどです。
血餅は作られるまで時間がかかるので、頻繁なうがいや強いうがいは控えましょう。
気になる場合は水を軽く口に含んでそのまま吐き出すなど、とにかく抜歯窩に圧をかけないことが大切です。
抜歯窩を必要以上に触らない
抜歯部位は穴があいたような状態となり気になるため、舌や指で触りたくなるかもしれません。
抜歯窩を頻繁に触ることで、血餅が剥がれてしまうだけでなく細菌感染の原因となり、ドライソケットを重症化させてしまいます。
歯磨きの際も、抜歯窩にはできるだけ触れないよう気をつけましょう。
飲酒・激しい運動・長い入浴を避ける
アルコールや運動、入浴は血の巡りを良くさせるため、血が固まりにくい状態となります。
抜歯当日は避けることが望ましいでしょう。
喫煙を避ける
逆に喫煙は、血流が悪化することで、血餅を作るのに十分な血液が出ないことに繋がります。
強い痛みを伴うドライソケットを予防するために、体調の良い日に抜歯治療を行い、抜歯後は上記のようなドライソケットの原因となる項目に十分注意するとともに、処方されたお薬を正しく服用し、しっかりと身体を休めましょう。
血餅は傷口を治すかさぶたのような役割を果たしますが、血餅はかさぶたと異なり一度剥がれるとまた作られるのに時間がかかってしまいます。
ドライソケットの対処法
ドライソケットが疑われる場合は、早めに抜歯を行った歯科医院に連絡しましょう。
抜歯窩の消毒や軟膏の塗布、薬剤の処方などで経過を見ます。
ドライソケットは強い痛みを伴います。
痛み止めを服用し身体を休めて安静に過ごされてください。