こんにちは、ARTE DENTAL CLINICです。
フッ素は子供の虫歯予防のみに使われていると思われている方もおられますが、大人のむし歯予防にも有効です。
前回のコラムにも記載しましたが、フッ素の効果についておさらいしましょう。
1. 再石灰化の促進
ご飯を食べると歯の成分であるカルシウムやリンが溶け出す「脱灰(だっかい)」という作用と、唾液などの力によるそれを修復する「再石灰化」の作用が交互に働いて、歯の表面は再び修復されて元の健康の歯を取り戻すことができます。
フッ素は、この再石灰化を促進して虫歯になるのを防ぐ働きがあります。
2. 歯の質の強化
フッ素が歯に作用すると、歯の表面のエナメル質の結晶が安定し虫歯菌の出す酸に溶けにくい強い歯がつくられます。
3. 虫歯菌を抑制する
虫歯の原因菌の力を弱め、歯を溶かす酸の量を少なくさせます。
大人の虫歯は歯の根元や詰め物・被せ物のまわりによくできます。
市販の歯磨剤でフッ素配合の濃度の高い商品が販売されるようになりました。日頃のセルフケアで高濃度フッ素配合(1,450ppmF)の歯磨剤を使用することで虫歯予防の質を高める事ができます。
高濃度の歯磨剤のご紹介
- ・シュミテクト デイリーケア+高濃度フッ素配合
- ・チェックアップ スタンダード 1450ppmF
- ・クリニカアドバンテージ
- ・バトラー エフペーストF
虫歯が心配な方は、歯磨剤購入の際は、フッ素配合濃度の表記も確かめてご購入されてみてはいかがでしょうか。フッ素が配合されている洗口剤などもございます。
ただし、注意点もあります。
高濃度フッ素配合の歯磨剤は、6歳未満への使用を控えるよう注意表記があります。
6歳未満の子供は、フッ素症の危険があるからです。
フッ素症とは、フッ化物の過剰摂取により、歯に褐色の斑点や染みができる症状のことで、中等度の症例ではエナメル質に白い点や小さな孔ができたり、より重症な症例では茶色い染みができてしまいます。
フッ素入り歯磨剤での歯磨きのポイント
歯磨きは普段通り、歯と歯の間・歯と歯茎の境目・歯の噛み合わせの溝を意識して磨きましょう。
フッ素入りの歯磨剤で磨いた後、しっかりと口をゆすいでしまうと、フッ素も一緒に洗い流れてしまいますので、フッ素をお口に残したい場合は軽くゆすいでください。
ゆすぐ水の量は一口分で、お口の中の泡を軽く流すようなイメージでゆすいでください。
日常のセルフケアに高濃度のフッ素配合の歯磨剤を取り入れて、虫歯予防をしていきましょう。
気になることや分からないことなどがございましたらお気軽にご相談ください(^_^)