こんにちは、ARTE DENTAL CLINICです。
「 キスをすると虫歯が移る 」ということを耳にしたことはありませんか?
実はこれ、本当なんです。
そして、この話を歯医者さんに聞いたことがあるという方は、歯医者さんで虫歯を治療中だから、キスをしてしまうと相手に虫歯を移してしまうから、キスは控えておこう。そう考えてしまいますよね。それも間違いではありませんが、それよりも虫歯を相手に移さないようにするためには大切なことがあります。
今回は、人に虫歯を移してしまう原因と対策についてお話ししていきたいと思います。
虫歯は風邪などと同じ感染症
冬場に流行する風邪やインフルエンザなどと同じように、虫歯も人から人へ移る感染症です。とはいえ、風邪のような空気感染や皮膚が触れて移るということはありません。
虫歯の感染は、唾液を通して感染します。少し昔の話になりますが、小さなお子様への食事の際に親が噛み砕いて食べやすくしてから食べさせたりすると、大人の口の中にいる菌が子供の口の中に入り込んで虫歯になるということがあります。このように、虫歯菌は人から人へ唾液が移動することで一緒に口内に進入し、移された方が虫歯になってしまうことがあります。
口移しやキスを控えるだけで虫歯の感染は防げない
キスや食べ物の口移しをすると虫歯が移るから控えようと考えてしまいますよね。
しかし、これだけが正しい予防法とはいえません。口の中には唾液以外の方法でもいろんな菌が進入してくることがあります。
たとえば、飲み物を飲んだり、うがいをするときに使用するコップや食事をするときに使用するお箸。しっかり洗ったものであっても、菌が付着していることで感染してしまうことがあります。
虫歯を殺菌することはできない
口の中の菌を1匹残らず除去すれば、虫歯の感染はなくなります。しかし、この方法は現実的には無理です。
というのも、虫歯菌を死滅させるのが難しいのです。虫歯菌の減菌には120度で20分間、消毒には100度で20分間の熱湯消毒をする必要があります。
口の中を高温で熱湯消毒すれば虫歯菌を減らすことができますが、こんなことをすれば死んでしまいます。つまり、一度虫歯菌に感染してしまった歯、お口の中を、完全に除菌することはできないのです。
菌をうつさないようにするのではなく、虫歯の予防をしっかり行いましょう!
虫歯菌をなくすことは難しいため、虫歯にならない予防が大切です。虫歯菌は歯垢や食べ物の残りカスを餌にしています。つまり、虫歯菌がいたとしても歯磨きやフロスを使って汚れを落としていくことで予防できます。虫歯になりたくないという方は、普段からお口の中をきれいにすること、日々のセルフケアがとても大切になります。
お口の中で虫歯があるのか気になる方は、お気軽に定期健診にてご相談・ご来院ください。