こんにちは、ARTE DENTAL CLINICです!
今回は、灰色がかった歯や縞模様のあるテトラサイクリン歯の原因から分類、改善方法についてお話ししていきたいと思います。
テトラサイクリン歯とは?
テトラサイクリン歯とは、テトラサイクリン系抗生物質により変色した歯をさします。
歯の形成期(0~12歳頃)にこの抗生物質を大量にとると、副作用として歯の変色が起きます。写真のように歯の色が灰色がかっていたり、縞模様があったりするのが特徴です。
テトラサイクリン系の抗生物質は、かつて風邪薬のシロップに使われており、日本では昭和40年代に多量に使われていました。そのため、この年代に生まれ育った人にはテトラサイクリンで変色した歯が多く見られます。
なぜテトラサイクリン系の抗生物質で変色が起きるかというと、もともと黄色味を帯びたテトラサイクリンが象牙質のカルシウムと結合し、象牙質に沈着してしまうからです。そして、紫外線が当たることにより、だんだんと色が濃くなっていきます。
テトラサイクリン歯の分類
第一度
- ・淡い黄色、褐色、灰色で歯全体が一様に変色している
- ・縞模様は見られない
第二度
- ・第一度よりも色が濃く歯全体が一様に変色している
- ・縞模様は見られない
第三度
- ・濃い灰色、青味がかった灰色をしている
- ・縞模様が見られる
第四度
- ・全体的に着色が強い
- ・縞模様が見られる
テトラサイクリン歯の改善
テトラサイクリン歯の改善には、大きく3つの方法があります。
ラミネートベニア・セラミッククラウン
ラミネートベニアは、歯の表面を削り、白いセラミックのチップを歯の表面に貼りつける方法です。
セラミッククラウンは、歯を一層削り、被せ物を被せる方法です。
メリット
- ・短期間で見た目を改善できる
- ・白さを選べる
デメリット
- ・自分の歯を削る
- ・ラミネートベニアは割れる可能性がある
ダイレクトボンディング
ダイレクトボンディングは、歯の表面をレジンという歯科用プラスチックで覆い、見た目を改善する方法です。
メリット
- ・短期間で見た目を改善できる
- ・天然歯に近い色にできる
デメリット
- ・自分の歯を削る
- ・取れる可能性がある
- ・時間がたつとやや黄ばむ
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、「オフィスホワイトニング」と「ホームホワイトニング」を組み合わせて行うホワイトニング方法です。
変色の度合いが「第一度」「第二度」の方は、デュアルホワイトニングを半年くらい続けることで、「白くなった」と感じるほど歯の色を改善することが可能です。「第三度」「第四度」の方は、1年くらいデュアルホワイトニングを続けることで、うっすらと縞模様は残りますが、全体的に歯の色が明るくなり「目立たなくなった!」と変化を感じることができます。
メリット
- ・自分の歯を活かせる
- ・白くなった後のメンテナンスが簡単
デメリット
- ・時間がかかる
- ・状態によって完全にしま模様を取ることができないことがある。
テトラサイクリン歯は日光に当たるとより着色が濃くなりますので、こまめにホワイトニングを繰り返すことにより、着色の進行を防ぐことができます。着色が重度の場合はホワイトニングが難しいため、ラミネートベニアやセラミッククラウンでのかぶせ物の治療をおすすめしています。
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